私たちはデータドリブンな世界に生きています。マーケターにとって、データは自分の一部といっても過言ではありません。マーケティング実績や事業成長目標を確認し、施策改善を促すものがデータです。
しかし、データを見るだけで全てがわかるわけではありません。ガイドとしてデータを使いつつも、マーケターは他のツールも活用して、データの裏側にある「Why(理由)」と「What(何が)」を読み解いていきます。
世界的規模での変化と不安定な経済情勢という未曾有な時代を経験している今こそ、こうした読み解きが重要な時はありません。
マーケターはデータと効果測定指標を助けに、難しい意思決定をしています。そして、この困難な時代にお客様と事業を共に最善の形でサポートしようとしています。
そこで、ここでは施策改善などのインサイトを得るためのデータ活用を可能にするツールをいくつかご紹介します。
1. 人工知能によるサポート
マーケターはチャネルを横断したエコシステムを活用し、そこからは膨大なデータが生み出されています。アナリストはその山に圧倒され、データを手作業で統合し、レポートを作成する作業に貴重な時間を費やしています。KPIに影響を与える重要な要因を探り出すのも、過去からの推測であることも多いでしょう。
しかし今、時間こそ最も貴重であり、マーケターはリアルタイムでの意思決定を迫られています。どのキャンペーンの実績がいいのか、変化する状況を考慮し、決断を下さなければいけません。
また、マーケティングデータは独特の複雑さを持ち、データからストーリーを導くには独自のソリューションが求められます。そのため、複雑で膨大なデータを管理するために、51%のマーケターが人工知能(AI)を採用し、27%が2年以内に採用予定と述べています。
そこでDatoramaの人工知能(AI)をご紹介いたします。
Einstein Marketing Insights (EMI)は、マーケターを支援するために常時活用可能なAIです。Datoramaのワークスペース上の全データを学習し、チャネル横断で最適化ポイントや隠れたバリューを発見します。
EMIを通じてこうした疑問への回答が簡単になります。
・「なぜこのキャンペーンの実績は高いのか?」
・「実績を上げ続けるには、どのキャンペーンとクリエイティブの組み合わせが最適か?」
・「パフォーマンストレンドに合わせてどのサイトを最適化すべきか?」
EMIを活用すれば、マーケターは時系列に沿って変化の要因を探り当てることもできるでしょう。これはこの不確実な時代には極めて重要なことです。顧客行動や金融市場、公衆衛生や治安状況が日々変化し、それにつれて市場環境も変化しているからです。
2. 人が導くインサイト
一方で、プロフェッショナル、つまり人が導き出すインサイトは何にも代えがたいものです。人・業務フロー・テクノロジーの組み合わせを通じて、マーケターはデータを最大限活用し、マーケティングキャンペーン全体の効率性をあげる方法を検討できるでしょう。
Datoramaのユーザーならば、リッチテキストウィジェットを使用することで、ページ上にインサイトをそのまま書き込むことができます。「Why(理由)」と「What(何が)」に関する気づきをダッシュボードに加えれば、人間とデータによるデータストーリーが完成することでしょう。
ただし、リッチテキストウィジェット使用には注意点があります。
- リッチテキストウィジェットはインタラクティブフィルタや日付期間の変更に連動しません。
- どのようにデータに変化があったのか、過去のインサイトを貯めて、検索することはできません。
- 最後に、チーム全体のコラボレーションには向いていません。この機能の使用にはページ編集権限が必須です。
そうした注意点を補うソリューションがこちらになります。形式の異なる様々なデータソース同様、インサイトデータもDatoramaのデータモデルに簡単に統合できます。インサイトの記録ファイル(ここではインサイト・ログと呼びます)をご用意ください。Google スプレッドシートで作成可能です。
使い方は以下となります。
- Google スプレッドシートの使用をおすすめします。シートを更新して、データを取り込めば、ほぼリアルタイムでDatoramaに反映されます。チーム関係者にはシートへのアクセス権限を付与し、コラボレーションしやすい環境を整えましょう。
- インサイト・ログにはデータを絞り込むフィールドを含めましょう。例えば、キャンペーン/日付/キャンペーン目的を軸にインサイトをフィルタする場合、これらのフィールドを確実にファイルの列として用意してください。
- ファイル作成が完了したら、インサイトを紐付けたいデータと連結してください。
この不安定な経済情勢の中で、EMIとマーケターによるインサイトは共に、最も的確かつ効率的な意思決定を導くでしょう。そうした的確な決断は、事業を持続させ、一方で危機回避にも役立ちます。Datoramaを通じて、データから紡ぎ出されるストーリーとインサイト全てをマーケター自身の力として活用できるようになります。
上記機能の詳細は、下記の英文記事でご覧になれます(Datoramaユーザー限定)。
・ Datorama Community: Dynamic Optimization
・Dynamic & Filterable Insights How-To
*コミュニティの日本語翻訳は後日掲載予定