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株式会社オムニバス:レポート作成時間が週100時間から0時間へ。オムニバスが描く広告代理店の働き方改革と未来

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デジタル広告専業の広告代理店である株式会社オムニバスでは、東京と宮崎県日南市の2拠点で運用型広告の運用をしている。日南1拠点で週100時間以上がレポート作成に費やされるなど、レポート作成業務が重い負荷となっていた。そこでDatorama(デートラマ)を導入し、作成業務省力化による働き方改革と代理店としてのより一層の価値創造を目指した。その結果レポート作成時間がほぼ0時間となり、より施策の改善や提案に時間を使うことができるようになった。その導入から今後の展望について、同社の矢野茂樹代表取締役COOとプランニング&トレーディング Div.の工藤義弘氏にお話を伺った。

 

運用型広告のレポート作成時間が東京・日南合計で130時間以上

レポート作成を担うのは東京・日南それぞれで5〜6人と工藤氏は話す。「東京はだいたいレポート1本作成に1時間で、1人週5〜6時間程度費やしていたので、全員で週30時間はレポート作成に時間を使っていました。中には1本4時間もかかるようなものもありました」(同氏)。

日南拠点は、トヨタ自動車傘下の神奈川地区を中心とした販売店・ディーラーの運用型広告などを担当。販売店・ディーラーがそれぞれに広告発注し、オムニバスは販売店ごとに運用していた。そのため予実管理、さらに入稿・レポート作成業務など、数十社分を個別に管理することになり、その業務負担は非常に重いものとなっていた。「レポート作成に日南だけで週100時間以上かかっていました。日によっては長時間残業となり、退社が午後10時、11時と遅くなる日もありました。地方都市ではあまりないことでした」と工藤氏は当時を振り返る。

また、広告クリエイティブを入れたエクセルレポート作成は、ファイル容量が重く、レポートを開く・編集・保存の各作業に時間がかかり、作業効率を圧迫していた。「当然、入稿するたびにクリエティブも追加されるので、ファイルは重くなる一方でした」と同氏は話す。

さらにもう一つ、運用者の業務を圧迫しているものがあった。それが日々の配信管理だ。「毎日、1人6〜7案件の広告配信チェックをするのですが、一つ一つのプラットフォームの管理画面を開き、レポートをダウンロードする作業が1案件につき15分〜20分、合計2時間半以上かかっており、業務負荷が高い作業でした。さらにレポートの数値がずれたりするとさらに原因探しに時間がかかりました」と同氏は語る。

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導入前の課題を語るプランニング&トレーディング Div.の工藤義弘氏

広告代理店としてお客様に提供する価値は事業成長のサポート。レポートではない

こうした業務負荷について解決策が必要だと考え始めたと矢野氏。

「お客様に向き合う広告代理店として本来提供すべき価値は、エクセルレポートではありません。運用型という通り、運用している広告施策を日々改善し、広告効果を上げて、お客様の事業成長に貢献するのが仕事です。でも、運用広告あるあるですが、現実はレポート作成で疲弊し現実はレポート作成で疲弊し、分析まで手が回らない状況でした」(矢野氏)。

データ準備に80%の時間を費やし、分析は20%という状況に陥り、矢野氏は会社の競争力という観点で危機感を抱いた。

「様々なプラットフォームが共存した昔と違い、今は運用型広告のプラットフォームはFacebook, Google, Yahooにほぼ集約されています。なのでお客様には運用の差より、サービスとしてどれだけ価値が提供できるかが要であり、会社の競争力になります。それを高めるにはお客様の課題を考え、解決をサポートする部分に注力すべきです。が、メインの仕事が集計作業ではとても無理です。だから、省力化するシステムが必要だと考えました。リソースのかけどころを間違っていはいけません」。また単純に省力化だけを目指したわけではなく、そこには運用型広告の働き方改革を目指す思いもあった。

「レポート作業が主要業務になり、疲弊して、2〜3年で退職する人が多いのが運用広告の業界です。でも、本来は、お客様に向き合い、課題を考え、解決をサポートするという仕事で、終わりのない楽しい仕事のはずです。その本来の仕事に集中できる環境を作り、楽しく仕事をしてほしいと思ったんです」と矢野氏はその思いを語る。

一方でシステム導入に関する懸念もあったと言う。「現場も忙しいので、新しいシステム導入は負担になるとは思いましたが、そこはトップダウンで進めました」と同氏は話す。

そこで候補に上がったのがDatoramaだった。その理由について矢野氏は「そもそもマーケティングのために作られたシステムで、他のシステムとは思想が違います。マーケティングに携わる自分たちが使いやすいように設計されているので、Datorama以外は特に検討しませんでした」と、マーケティング・インテリジェンスのプラットフォームとして高い評価をし、導入が決定した。

導入〜定着への課題は「メンバーの意識改革」

昨年の8月から始まったDatorama導入。20前後のプラットフォームの接続からスタートした導入プロジェクトは現在、安定した運用フェーズに乗り、オムニバスの日常に組み込まれた。しかし、ここまでの道のりは平坦ではなかった。導入中、矢野氏・工藤氏が最も悩んだ課題について聞いた。

「何よりもメンバーの意識変革が大変でした。使い慣れているが故にエクセルがいいとなりがちで、新しいものへの抵抗というか、習慣を変えることの難しさを痛感しました。実際はDatoramaを使った方がはるかに業務が楽になるし、操作も難しくないのですが、日々忙殺されているために、『覚える』こと自体が負荷になっていました」と工藤氏が組織への浸透の難しさを語れば、矢野氏はこう反省した。

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ビジョンを伝えるキックオフミーティングの大切さを話す矢野茂樹代表取締役COO

「Datorama導入後の明確なビジョンを伝えるキックオフをしなかったことを悔やみました。システム化の先にどんな未来を見据えているのか、システム化の重要性を社員一人一人に伝えるべきでした。未来図がないまま出発したため、当然、『何のため』が見えにくく、日々の忙しさ故に導入で必要な作業が後回しになった部分がありました」。また、真面目に日々の業務を進めるからこそ、レポート作成やお客様から依頼されたことを優先させるがゆえに、ますます移行作業が後ろ倒しになってしまったという。

矢野氏は「メンバーの負荷を減らすための作業が進まず、スピード感を損ねてしまったかもしれない」と語る。

業務的課題ではクリエイティブ2000個分の命名規則を変更や人によって少しずつ異なる命名規則の統一作業があったとはいえ、それは順調に完了していった。

何より時間がかかったのは「メンバーの意識改革」だったが、導入が進み、実際の業務負荷が軽減されることがわかってきたことで、意識が変わり、運用フェーズに乗り始めた。

「時間はかかりましたが、今はDatoramaが日常風景になりました。新しい案件の場合は、当然のようにDatoramaでどうレポート作成するのかと話すようになっています」と工藤氏は現状の変化を話す。

週100時間超のレポート作成時間が0時間に

社内の意識改革を経て、日常のルーティンとなったDatoramaの導入効果について工藤氏に聞いた。「特に日南の働き方が劇的に変化しました。トヨタ傘下販売店・ディーラーの広告運用は主に日南が担当です。大変なのは、販売店ごとに発注がくるため、その数だけレポートが必要で、週100時間以上かかっていました。それがDatorama導入した今はほぼ0時間になりました。Datoramaの管理画面をお客様と共有しているので、レポート作成が本当に不要になりましたそのインパクトは非常に大きいです」。

そのため、運用改善はもちろん、入稿作業や新しいメンバーへの教育時間などにより時間を活用でき、余裕が生まれてきたと言う。さらに、6時の定時上がりが可能となり、社員満足度も向上しているという。会社としても残業代削減と生産性向上を同時に成立させている。「日南では、レポートをある曜日に10社一斉に送信など、本当に負荷が大きかったので、Datorama導入で大幅に助かったという声を多くもらっています」と嬉しい言葉を伺った。

さらに、日南で注目すべきは、同社ではトヨタ系列販売店各社さんにツール費用を請求し、トヨタさんはそれを快諾。広告主と代理店とがお互い必要と認めるツール費用を、広告主側が支払うというのは、これからの広告主と広告代理店の新しい関係性を示しているようだ(詳細はこちらの記事を参照)。

東京チームも以前より残業は減り、作業に使っていた時間が、施策改善や課題解決を考える時間に変化し、時間の使い方が効率的になっているという。「提案の質も上がり始めています」と工藤氏は話す。またデータドリブン・カルチャーの素地ができつつあるとも言う。

今後は経営の羅針盤としての活用も

第1フェーズの目標としていた運用案件の管理工数削減、レポート工数削減を実現した現在、第2フェーズの目標について伺った。

「今エクセルで行なっている月の予実管理をDatoramaに全て移行していきます。1日いくら予算消化が必要なのか、その予測ベースの数字を可視化していきたいです。そしてダッシュボードを見ながら、日次で進捗を見て、見込み通りか予算配分を変更した方がいいのかなどを確認していきたいですね」と工藤氏。

矢野氏は経営の視点として「経営の羅針盤として活用したいですね。経営陣としては、案件ごとの数値より、各プラットフォームへの投資額や全体の投資配分を見て、数字の指針を得ながら経営判断をしていきたいです。運用型は配信を完了して初めて売上が立つので、数字が読みづらい部分があります。そこをダッシュボードで大枠の数字が見えれば、予実の推移も読めますから、そういう経営ダッシュボードの実現を目指しています」。

 

オムニバスで日々運用に活用しているダッシュボードイメージ。トップのサマリーで全体状況が一目でわかる。スクロールダウンするとクロスチャネルや粒度別・KPIを掛け合わせての分析などが次々と見えてくる

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