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CHINTAI :集客から店舗反響数、売上データまでを統合し、顧客ファネル全体を分析し売上アップを目指してDatoramaを導入

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不動産賃貸ポータルサイトのCHINTAIは、様々なデジタル施策を打ち、そのデジタルデータ活用を積極的に進めていた。一方でデジタルマーケティングでの分析、施策はやり尽くした感があり、さらなるマーケティング・売上の底上げには営業や店舗など他のデータを活用する必要があると考えていた。

また、全社的課題としても、社内外のシステムに分散するマーケティングや売上、店舗ごとのデータなどを統合して、顧客ファネル全体を俯瞰・分析し、事業全体の底上げに活用したいという思いもあった。そこで、マーケティングから売上データや店舗データをスムーズに統合できるDatorama導入に踏み切った。

その導入の背景と今後の展望をCHINTAIの執行役員メディアディビジョン副本部長溝呂木聰氏、メディアディビジョン マーケティンググループ グループリーダー中村俊朗氏に伺った。

社内外のシステムから必要なデータを取り出し、全体を俯瞰したい

溝呂木氏が統括するメディアディビジョン、その中でもマーケティンググループ中心に、自社ウェブサイトの分析・集客・運営を担当している。不動産ポータルは各社競争が激しく、CHINTAIでもオーガニック、リスティング、ウェブの広告の分析、改善などベーシックな部分はやり尽くした感があり、さらに集客や売上を底上げしていくにはどうしたらいいか?という課題感があった。

一方で、サイト関連のデータ、営業の地域別、店舗別のデータなどが各部署に様々なフォーマットでバラバラに散在しており、人が個別で見るには限界をきたしていた。

「顧客ファネルでみると、自分の部門はサイトの集客などはデータがあるが、売上などは営業部門が持っているなど、部署ごとにデータがバラバラに存在していました。営業には店舗別、エリア別と様々な粒度なデータがあり、マーケティングでは流入元、媒体別などの視点で分析していて、そこを統合的に見るべきと考えていました」と溝呂木氏。

同氏は自社データに関して、

  1. データはたくさんあるが、そもそも各データが持つ意味と定義は何か?そこを考えて、データを分析すべき
  2. データは現場感を反映したものなのか?ただの数字ではなく、お客様の行動や店舗・現場での肌感覚と一定程度リンクしたデータ分析であるべき
  3. お客様に対するアクションに繋げられるのか?施策改善のために、調整できる変数は豊富にあるが、そのどれが実行可能かつ有効なのかを誰にでもわかるように客観的に示すことが必要

という考えを持っており、この1〜3を加味して、改善策を検討したいと考えていた。「物件をマッチさせるバリエーションは、写真の枚数や見せ方など無数にあります。その中でいかに優先順位をつけて、アクションを実行するのかがポイントになります。A、B、Cと施策があり、どれから実行するのか?そこを勘ではなくデータの裏付けがあり、Aは60%、Bは30%、Cは10%の効果があるとなれば、実施する順番と重点比率の意志決定が容易になります」。従来の経験からの推測ではなく、これまでの実績データに基づいた仮説で施策を進めることができれば、無駄を省くことが可能になる。また「その施策の状況を追跡できることも重要です。ただアクションしました、終わりでは意味がありません」と同氏。

しかし、当時の状況では、店舗売上などは別部門が見ており、週次の経営会議のタイミングに、各部署の数字が分かるという状況だった。結果として、全体が俯瞰できる優先順位付けに必要なデータなどが手元に揃っていなかった。

例えば特定の都道府県のサイト訪問のデータなどが他の地域と大幅に違った場合、営業への問い合わせから回答までに1週間待つ間に、別の課題が浮かび上がり、回答が来たときには、時すでに遅しということも多々あったという。

そこで、部署間横断でデータを統合でき、分析も施策追跡も可能なシステムを探し始めたという。

他の類似サービスなども検討したがDatoramaに決めた理由とは?

「データの統合・分析・追跡をしていくなら、最初の設計が肝心だと思い、Datoramaならそうした部分をきちんとサポートしてくれる」と考え、Datorama導入を決断。有料のPOC(Proof of Concept:概念検証)を昨年7月にスタートし、1ヶ月でダッシュボード構築・運用を開始し、11月から本格的に稼働している。

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自社ウェブサイトデータ(オーガニック・ペイド)、運用型広告などデジタルマーケティング周りから、各店舗・地域・部門別反響(問い合わせ)数・仲介件数などを接続し、全体サマリや営業区分ごとの実績、流入元、媒体別反響数や先ほどの経営会議用のレポートまでをダッシュボードで作成し、中村氏が運用している。同氏は元々データ分析、サイトアクセス解析、広告効果分析を担当し、自社集客サイトから営業指標まで確認しており、顧客ファネルの入り口から出口まで一通り見ていた人物だ。

自社システムからGoogle Analyticsなどを接続する中で、導入中の課題はなかったのだろうか?

「データが分散していたので、データ同士を紐づける際に、各データがどういう数字・規則の元で作成されているのか、そのロジックをまず理解する必要がありました」という。例えば、デジタル広告の反響データと売上データを紐づけるなら、売上計上のロジックを理解した上で、反響データと統合し、反響数と売上の相関を見ないと、営業現場の実態と乖離したデータとなってしまうからだ。

「各データのフォーマットが異なったため、Datoramaにデータを入れる手前の設計に当初時間が取られました。最終アウトプットイメージ(ダッシュボード)を描きながら、データを整えることが肝心と考え時間をとって設計しました」と話す。この前処理はまだ完全に自動化されていないため、「まだ手元で集計しています。でも、もうフォーマットは固まっているので、流し込むだけで手間はかからなくなりました」という。ダッシュボードの初期構築ではDatoramaのサポートを受けながらだったので、今後はもっと自前でデータ接続から構築までできる人を育てていきたいと中村氏。

導入後、レポート作成時間90%削減。さらにデータの裏付けをもって次のアクションを実行可能に

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4ヶ月が経過したが、導入前と比較し、マーケティング施策に関するPDCAやレポート作成業務の負荷は大きく軽減されたのだろうか?「毎週の経営会議で提出する数字が、集客から売上まで一気通貫で見られるようになり、わかりやすくなりました。何よりレポート作成業務に中村は週3〜4時間かけていたのが、30分に削減されました」とレポート作成という業務負荷が大幅に減ったことと経営会議での数字をもとにした議論の活発化に溝呂木氏は喜ぶ。

さらに、この週次レポートを待って、マーケティング施策の効果測定をし、施策検討をしていたのに比較し、今はダッシュボードでほぼリアルタイムに数字が見通せるので、「1週間待つことなく、すぐにアクションに繋げられる、それが一番大きなインパクトです」と同氏。

「例えば店舗別数値を見たい場合、以前は1時間かけていたのがたった10秒で確認できるようになりました」と中村氏もスピード感が格段に上がったのを実感している。

「データの切り口をフィルターで簡単に変更できるので、統合的分析が常時可能で、問題を発見するスピードが早くなりました。だから、改善に向けた施策をすぐに走らせ、その結果も追跡できる。エクセルやアクセスだけで分析していた時とは段違いにPDCAが迅速化しています」と溝呂木氏は導入の大きなメリットを挙げてくれた。

今は、都道府県別店舗と反響数のかけあわせや媒体別反響数と店舗を掛け合わせたデータなどを見ることで、大体の月次や四半期売上の着地予想がつくようになったという。

他の不動産ポータルとの差別化を図るにはデータドリブンなマーケティングが必須

CHINTAIの溝呂木氏は執行役員ながら、経営のKGIからマーケティングのKPIまで見るという、日本では珍しいタイプだ。マーケティングの事業への貢献を高く意識している。その源はなんだろうか?

「マーケティング以外にも、雑誌やサイトなどの新規事業を手がけていて、どうすればKGIが上がるのか、考えています。マーケでのKGI貢献率はそろそろ限界かなと思い、それ以外の部分を見るべきだと思っています」。

そこには競争の激しい不動産ポータルの世界での危機感もある。

「CHINTAIは不動産賃貸情報誌を始めた最初の会社です。しかし、今は多くの企業が色々なサイトを提供しており、すでにサイトの集客施策と差別化には限界があります。何より、引越しをされた方も物件契約を結んだ店舗やスタッフは覚えていても、端緒となったサイトのことはなかなか覚えていないんですよ。だから他社と差別化を図るためにも、サイトの集客以外での底上げが必要と考えています。でもそうした施策を実行するには、裏付けとなるデータが必須です」。

集客から売上に至るまで全体を俯瞰することで、どういった施策や改善策が売上を底上げしているのか、分析する必要がある。そこで必要なのがデータだ。そこでCHINTAIのデータドリブン組織作りを推進している。

「データドリブンで組織は変わります。データ活用の重要性を社内で訴え続け、浸透してきて、ここ2〜3年で変わってきました。今まで経験や現場で当たり前に感じていたことを、数字として当たり前に感じてもらう。それがデータドリブンな組織に変わることだと思います。またそれがCHINTAIに必要でした」と強調する。

中村氏は会社として「クライアントである不動産会社さんに返せる価値というのは反響数です。それをずっと追いかけていたので、データドリブンとことさら意識することなく進めていました。でも、データの見方・分析方法は学んでいきました」と、データドリブンはただデータを見ることではなく、それに基づいた分析、施策提案までを含めた組織だと指摘する。

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Datoramaのダッシュボードイメージ。CHINTAIでは、ここでサイトからの反響数と店舗売上などを掛け合わせて表示している。動画も埋め込み可能

そのためにもデータの統合・俯瞰・分析は重要だった。しかし、一方で最初から完璧を目指さない方がいいと溝呂木氏は言う。

「例えば、Datoramaを使った今の各種の着地予想は8〜9割の精度です。今後は10割を目指しますが、まずはすべてのデータを統合し、俯瞰することが最も大切と考えていました。それで全体の傾向がつかめ、予想がつきます。それでまずは十分です。最初から100%を目指したらスタートが切れません」。これはデータドリブンな組織作りにも、データ統合していく上でも大切な視点だ。完璧を目指すあまり、時間がかかりすぎて頓挫するのを避け、最優先事項=データの俯瞰、を実現するためにスタートを切る。前述のように、最初の設計・構築、そして優先事項を決めて導入を進め、後は調整しながら動かしていく。まさに理想的な導入と言える。

さて導入から半年を過ぎ、第1フェーズは終了した今、CHINTAIの第2フェーズとは?溝呂木氏は意気込みをこう語ってくれた。

「今は都道府県単位で店舗データを見ているので、エリア別、物件設備のデータなどと合わせてより細かい分析をしていきたいですね。重回帰分析も、様々な指標が入っているので、売上につながる要素、その効果を検討して、施策を調整し、さらにその調整後の推移・実績を分析していきたいと思っています。何より、今はコストの最適化に焦点が当たっていますが、事業全体の売上アップを目指したデータ活用を目指します」。

 

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