外資系大手消費財メーカー:Datoramaを主要ブランドに導入。 デジタルメディアへの投資最適化、PDCA迅速化、そしてCPA改善を目指す

外資系大手消費財メーカーで、Datorama導入を主導した部署は、外部の広告代理店と社内のマーケティング部の間に立つ、ファンドマネージャー的部署だった。広告の運用統轄担当として、同社各ブランドのマーケティング部から予算を預かり、各種キャンペーンを広告代理店と共に運用している。同社主要ブランドのキャンペーン運用の進捗・結果を、同部署で検証・分析し、マーケティング部にフィードバックしている。

しかし、広告代理店が作成する各種レポートはスプレッドシートで、データ分析の準備段階に膨大な時間を取られた。また、整理してもスプレッドシートのデータは読み解きにくく、マーケティング部は、運用統轄担当にデータの読み方を聞きながらデータを見ている状況だった。さらにデータを直観的に理解できないため、データを活かして迅速に、次の打ち手を出すこともできなかった。

社内ではデータの可視化・PDCAの迅速化が共通かつ喫緊の課題でありながら、なかなか打開策を見出せなかったと担当者。Datoramaに出会い、「ついに根本的解決策を見出した」と考えたと話す。PDCAの迅速化にDatoramaをどう活用し、最終目標であるCPAコスト削減をどう実現していくのかを伺った。

PDCAの一層の迅速化、投資効率の可視化、クリエイティブ評価の透明性が課題

まず導入前の課題とは何かを伺った。運用統轄担当には広告代理店から、様々なキャンペーンのマーケティングデータが週次・月次で上がってくるが、全てスプレッドシートだった。そのデータを運用統轄担当たちがまとめ、検証・分析して、予算を出しているマーケティング部へフィードバックしていた。担当は「データ分析の準備作業に大きく時間を取られている状況でした。また、スプレッドシートでは、数字の詳細確認も、予算進捗の確認もリアルタイムにできず、前年度との比較もままなりません。メディアを横断的にも見れず、各メディア間の連携も不明」という状況だったという。

Datorama導入を担った担当の方は、これまでコーヒーバイヤーとして、購買担当として毎日数字を見て、管理してきたので、運用統轄担当に異動し、データがリアルタイムに見えないことに驚いたという。そして各広告代理店から届く各種データをまとめるレポーティング作業に「膨大な時間を取られ、本来注力したい戦略策定に時間がさけなかった」と話す。

一方で、それだけの時間を費やして作成した資料もマーケティング部にとっては、読み解きづらいものだった。「私たちは毎日見ているので、CTR、CTCを見て、どう数字が変化していたら問題かなどすぐわかりますが、見慣れていない人にとっては、一体どこを見ればいいのか?と。そのためのレクチャーがまた別途必要となりました」と同氏。

データ分析用にGoogle Analytics(以下GA)を導入しているが、GA上の数字を読み解くには、これも一定のスキルが要求される。そのため「マーケティング部からGAの読み方をレクチャーして欲しいという要望もありました。私はGA担当ではないながらも、どう数字を読めばいいかを教えていました」と同氏。

前述のように、運用統轄担当者らがまとめたデータの読み方についで、GAの読み方までレクチャーするなら、せっかくのデータがあっても活用は非効率になり、PDCAを迅速に回すのは難しくなっていた。さらに彼らの仕事時間も、戦略策定に注力する前に、社内レクチャーに当てられるという非効率性も生じていた。

また、マーケ部門でも課題があった。クリエイティブの評価が不明ということだ。自分が作ったものが良かったのか、悪かったのか、デジタルなら評価がすぐ判明するはずなのに、スプレッドシートのデータだけでは不明だったのだ。

運用統轄としてPDCAの迅速化の不十分さ、マーケとしてクリエイティブ評価の不透明さ、この二つがデータ分析における双方の共通課題だった。

データはあるのに、見たいようにデータが見られず、そして全員が同じようにデータを見られないという課題。そしてリアルタイム性の欠如もまた問題だった。広告代理店から上がってくる週次・月次報告を待って、次の打ち手を打つのでは、タイムラグが出てしまう。だが、実際のデジタルデータはリアルタイムで刻々と変化しており、「今日わかるなら、翌日打ち手が打てるよう、その日のうちにデータを入手したい」と考えていた。しかし、現実問題としては、実現不可能な状況が続き、ストレスを感じる日々だった。

「社内ではデジタルメディアの運用に関するPDCA高速化、それを通じた投資効率の可視化を強く求めつつも、実現できない状況が続きました」と担当者の方は話す。スプレッドシートでのデータ分析にストレスはつのり、可視化ツールの導入は喫緊の課題となっていた。

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Datoramaと「奇跡の出会い」

そこで抜本的解決策を探っていたが、思うようには見つからなかったと同氏。「一時的にはGoogle AdWordsの管理画面を自分が直接見て、リアルタイムの情報を手に入れようかとも考えましたが、結局メディアを横断的に見られないので本当に一時しのぎで抜本策にはなりえませんでした」と同氏。しかし「今後弊社がデジタルに注力するためには、こうした課題がクリアにならない限り、先に進めない」という明確な課題感を持っていたため、代理店にもツール探しを依頼していたが、見つからない日々だった。

そこに現れたのがDatoramaだった。「本当に奇跡の出会いでした」と同氏が形容するほどのタイミングでDatoramaを知ったという。そして、実際のプレゼンを通じ、Datoramaにデータを統合すれば、・メディアを横断的に見られる・リアルタイムである・マーケティングが求めるクリエイティブ評価を組み込める・予実管理ができるなど、かねて抱えていた課題が一挙に解決可能と理解したと話す。そこで早速部内に紹介したところ、「早くやろう」というポジティブな声が多数で、部内承認は早く下りた。「それくらい可視化、それを通じたPDCAの迅速化はみなの切実な課題だった」と同氏。POC=Proof of Concept(概念検証)を実施し、実際のデータをある程度入れてダッシュボードを作成・検証し、導入へと踏み切ることになった。

導入後はスプレッドシート廃止へ

メーカーの主要ブランドに導入し、管理権限を運用統轄担当と広告代理店、閲覧権限をマーケティング部門に渡す予定だ。今回IT部門の力は借りず、ビジネスユーザーのみだけで導入するため、ITリソースのコストも不要だった。「今後、オフラインデータを取込む際には、ITの力が必要かもしれませんが、当面我々ビジネスユーザーが運用していきます。その点もDatoramaを評価している点です」。

さて、導入後まず可視化したいデータは、・過去のデータ・クリエイティブの比較 ・予実管理・SEMの評価・各メディアのCPC、CTR、CPAをDatoramaに取り込んでいく。またウェブ広告のデータ(リスティングやバズワードのマップ)とGAの連動、ヒートマップなどを組み込み、キーワードごとの反応を見て、オウンドメディアの改善にも生かしていくという。さらに「これだけデジタルが重要になり、自社ECの一層の強化を打ち出す中で、マーケティングもリアルな数字を実際に見たいという欲求が高いです。特に広告クリエイティブの評価にはとても興味を持っているので、ABテストの結果も取り込みます」。

当面はオンラインのデータのみを取り込んでいくが、近い将来にはテレビやオフラインのチラシのデータも取り込み、クロスメディアでそれぞれのキャンペーン結果を見ていきたいと話す。例えば、テレビCMの放映に合わせて、チラシがどう連動し、SEMのキーワードがどう動いたのか、こうした一連の動きを評価することを目指している。

従来から「必ずレポートではテレビの出稿タイミングと、検索型広告がどうだったのか、バナーの連動性、チラシの連動性など必ず見てました。でも後からしか分からず、リアルタイムで打ち手は出せなかったんです」。今後は「リアルタイムのデータ統合」「リアルタイムの打ち手実行」をすることで、機会損失をなくしていきたいと話す。

今後はスプレッドシートを廃止し、「全員が同じデータを共有し、ダッシュボードを見ながら電話・テレビ会議でタイムリーに意見しあうのが理想」。

この「全員が同じデータを共有する」ことは、もちろんPDCAの迅速化し、事業判断を素早く行う点で重要だが、もうひとつの課題解決策でもあった。それは人事異動だ。

「媒体統轄室はブランドを軸に、メディアを横断してデータを検証・分析するため、お互いのナレッジ共有がとても重要です。Datoramaではその共有も簡単にできるし、たとえ異動があっても、ナレッジが引き継がれる」と話す。

これまでは定期的に人事異動があるたびに、せっかくのナレッジを十分に引き継ぐことができないでいた。マーケティング担当者へGA、データのレクチャーをしても、人が変われば、また一からのやり直しになってしまう。これは組織全体の損失であった。そのため、誰もが使える可視化ツールが必要という側面もあった。

 

今後はPDCA迅速化によるCPA改善をめざす

Datorama活用に、同社は大きな意欲を見せている。「やりたいことはたくさんあります。マーケティング担当者も今まで以上に数字が見たくなるでしょう」と話す。また今のフェーズはメディア観点で進んでいるが、ダッシュボード化していけば「あれも見たい。これも見たい」とデータ活用が横展開すると考える。

従来データはあるのに、見られない、見方が分からないために、機会損失をしてきた一方で、キャンペーン終了後の振り返りによる気づきがあっても、それをリアルタイムで生かせない問題もあった。Datorama導入をきっかけに、PDCAを回す速度を一段と迅速化し、CPAの改善という最大の目標達成を目指す。

「Datoramaの導入で、早速デジタルメディアをリアルタイムに横断的に可視化できるようになり、メディア間でのデータ分析の負荷が軽減され、PDCAが相当早くなりました。また、バブルチャートで、ボリュームxCPA観点での投資配分も瞬間で判断できるようになりました」とまだ運用が始まって間もないが、成果が出始めていると話す。

ひとつのデータを通じて、次々と見るべきデータが浮かび上がるなか、「分析で得た気づきが施策へと落とし込めないなら意味がありません。そのための打ち手作りに時間を割きたいので、よりデータのやり取りの無駄を省いていきたい」と、様々な無駄を排して、より一層のPDCA効率化を視野に入れている。

 

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